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​ガスクラスターイオンの照射効果

数十~数千個の気体原子集団であるガスクラスターをイオン化し、適当なエネルギーに加速して照射する「ガスクラスターイオンビーム」技術は、日本独自のプロセス技術として、極浅イオン注入・超平坦面形成・高品位薄膜形成などへの応用が注目されています。クラスターイオンは従来のイオンビームと全く異なる照射効果があるばかりでなく、超高温・高圧状態をナノ領域で発生させるため、新たな応用も明らかになってきています。

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​ガスクラスターイオンビーム装置

高圧ガスを真空中へ噴出させることにより中性クラスタービームを形成します。その後、電子衝撃によりガスクラスターをイオン化し、適当なエネルギーに加速して照射します。飛行時間質量分析から、1個のクラスターが有する平均原子数(クラスターサイズ)は数千個であることがわかります。例えば総加速電圧が10kVでクラスターサイズが1000の場合、一原子あたりのエネルギーは10eV/atomとなり、超低エネルギーイオンビームが実現できます。産業用GCIB装置のみならず、表面分析用GCIB装置も幅広く応用が進んでいます。

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